アコースティックギター ピックアップの取り付け


多くのピックアップは12mmのエンドピンジャック仕様ですので、エンドピン穴を12mmにまで広げる作業をします。
またブリッジサドル下にインストールするピエゾピックアップタイプでは、ピックアップ分の厚みでサドルが高くなりますので、その分サドルを削り弦高をキープする作業が必要です。


啓陽製 PS-700 というボディートップ裏側に貼り付けるタイプのコンタクトピックアップの取り付け例です。

ピックアップ本体は小さな丸いものを2箇所トップ裏に貼り付けます。
銀色の筒状のパーツがプリアンプ部で、その先端(黄色○部分)がエンドピンジャックとなっており、ギターのお尻から突き出します。
9Vバッテリー駆動なので、ボディー内部のネック付根あたりに、バッテリークリップを取り付けます。
アコースティックギターのボディーお尻にあたる部分「エンドピン」です。
ストラップをかける為についています。

まずはこのピンを外します。
穴に差し込まれているだけのものや、ネジ止めのもの、接着剤で固定されている場合などがあります。接着剤で強固についているものは取り外しが困難な場合もあり、そのときはエンドピンを切ってしまいます。
ピンを外したら小さな穴があいています。

穴を広げる作業はまず最初に12mmのドリルの刃を使い、穴の外周サイズを罫書きます。それと同時に表面の塗装を切りいざ掘り進んでいった場合に周囲の塗装がめくれるのを防ぎます。
ガムテープが貼ってあるのも、塗装が割れたり木が欠けるのを抑えるためです。

穴の入口を12mm径までリーマーを使って広げていきます。
ギターを固定し12mmのハンドドリルを水平に保ち、穴を彫っていきます。
エンドピン部分は左右ボディーサイドの接合部ともなっており、エンドブロックという角材が内部にあります。そのブロックまで穴を貫通させます。
ボディー内部からプリアンプ本体を差込み、外側からナットを締め込み固定します。ボディーからの飛び出し具合によってシールドを差し込んだ際の感触が硬くなったり緩くなったりしますので、丁度良い飛び出し具合にします。
木工加工は以上です。

ピックアップとバッテリースナップを所定の位置に取り付けをし、配線をタイラップなどでまとめます。
ピックアップの貼り付け位置は、ギターの特性や演奏ジャンルなどの諸条件により微調整がありますが、ブリッジの1弦・6弦側にそれぞれ貼り付けるのが一般的です。ブリッジの真下でタイトなサウンド・ブリッジから離れてボディーエンドやサイドに近づくほど柔らかい音に(ただしハウリングしやすく)なります。両面テープ貼り付けなので、ご自身で位置調整にトライしても良いでしょう。